こんにちは。テゲレッド(@tegered1)です!
今回は売り禁&増し担保規制で話題の3667エニッシュを分析してみる。
8月2日後場終了後に売り禁&増し担保規制がかかった。
5日より株価が上がるか下がるかは私には分からない。唯一分かることは信用規制で出来高が下がることだけだ。
更なる期待上げで売側が担がれ、締上げられるか、もしくは新規の強い買いが見込めないとしてホルダーの利確により、株価が下がるか。
ゲーム会社にファンダメンタルは関係ないー 。
これから出る新作ゲームがあれば業績は改善するー。
様々な期待が込められているが、ここは冷静にファンダメンタルズ分析から「どのくらい新作ゲームが稼がなければ、いまの時価総額が維持できないのかと」いう点で調査してみたいと思う。
時価総額と現在株価など直近データ
発行株数:1,062万株
株価:742円(8/2時点)
時価総額:78.8億円
純資産:13.21億円
PER:-
PBR:5.96倍
浮動株:51.6%(四季報より)
浮動株数:550万株超
浮動株率51.6%は四季報を参考にした。四季報発行時よりも増資により30万株が市場に株券がながれているので、実際は580万株の54.4%くらいが浮動株比率だろう。
株探を見ると過去3期連続営業赤字のため、会社のキャッシュを食いつぶし、株券を増刷しながら、生きながらえている会社という見方で概ね間違いはなさそうだ。
2019年12月期 第二四半期決算をみる
売上は昨対で-29.7%、営業利益も-7.59億円となっている。そもそも昨年も赤字だが、同社は開発費の多くを資産計上(ソフトウェア仮勘定)にせず、期中の損金にしているため赤字のようだ。
しかし、短期的に赤字というのは分からなくはないのだが、3年も4年も赤字というのは上場企業としてどうなのだろうか。
enishは、業績的にはかなり厳しい位置にもかかわらず、売上や経費については非常に明確に投資家に対して分かりやすく示してくれている。
2019年1Q→2Qで売上は14.6%ダウンしている。2018年4Q→1Qは9.2%のダウンだ。
12オーディンズのクローズや桜のキセキの売上減少が響いてきている。
毎月キャッシュが1億円流失している
キャッシュフロー計算書を見ると営業CFが-7.5億円、財務CFが+7.74億円。
営業赤字が半期で-7.5億円、減価償却はないわけだから、まさにキャッシュ流失分を増資で賄ったというのが、半期の振り返りだろう。概算すると月間約1億円のキャッシュが会社から流失している。
第1Qバランスシート資産の部
第2Qバランスシート資産の部
第1Qと第2Qで売掛金は7,500万円少なくなっており、売上減少を示す根拠の一つが垣間見える。。。これは苦しぃなぁ。。
徐々に販管費も削っているようだが、削っているのはゲーム売上を作るうえで血液ともいえる販促費を削り、売上減少に伴ってアップルやグーグルに支払う手数料が減っているだけにも見える。最低限とみられる人件開発費や外注費は新作ゲーム4本もあればもうさほど削れないだろう。項目のその他が1億円削れているがこれにも限界があろう。
増資は先日完了したため、もう第1~2Qのような7.6億円もの入金はない。第3Q中に一部増資が実行されているが計算すると約2億円程度の増資だ。第3Qの期を締めたときの9月の現金は約9億円程度とみるのがよさそうだ。
上記で示したが、毎月1億円程度の現金が流失しているわけだから、このままいけば来年の期中に会社の現金が枯渇する。
もう一度増資がある?
2019年中にゲームリリースが3本ありそうだが、ゲームリリースのタイミングによっては広告宣伝費を打つ費用もないくらいに現金が枯渇している可能性がある。また、広告宣伝を打った新作ゲームが上手くいかなかったとき、事業が更なる逆回転にならないとも言えない。
私が経営者であれば、新作ゲームの売上(資金流入)にも期待しつつ、再増資の線も準備しておく。
次の3Q決算は、9月締めで発表は10月末だから、決算書上は現金9億円だが、実際に、そのころは8億円程度になっているはずだ。毎月キャッシュを1億円減らし続ける会社が、増資をせずに上手くいくかどうか分からない、少なくとも今まで3期も上手くいってない会社が先行して広告費を1~2億円打つには、かなりの勇気がいる。
エニッシュが黒字になるには?
同社の原価及び販管費は、今期半期までの経費で先々を予測するとアップルやグーグルに支払う手数料分を除き年間約40億円だ。
その手数料が売上の30%ほどだから、広告費を加味しないとすると、売上で最低年間58億円はないと黒字にはならない(17.5億の手数料)。
今期が半期で売上20.5億円。残り半期で黒字化するなら相当ブレイクがないと達成は不可能だ。
今期黒字にする必要がないとしても、伸び率が微妙なら来期も徐々に売上が尻すぼみし、同じ悩みを抱えることになる。
しかも、過去かなり期待された「桜のケヤキ」ですら、リリース期の売上が15.89億円(広告2億)で×4をしても通期大幅黒字にするには全く足りていないのだ。
VGAMEの中国における事前登録期待が高いとはいえ、引き受けているのは、しょせん国内のパブリッシングがメインだ。
Twitterのフォロワー数をみても、国内においては現在1.1万人しかいない。
やたら中国の事前登録が期待されているようだが、国内で売れるかどうかは関係が薄い。
他2本のリリース加味しても、現在リリース中のアプリがクォーター毎に10%売上が減少する点で継続して黒字にするに程遠く、需給面を除き、ファンダメンタルズ分析においては、時価総額78億円の期待に沿うものではないのではなかろうか。
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