ファブレスコンタクトメーカーの7782シンシアについて再度纏めてみた。
同銘柄は2017年に700円台で仕込み1,000円以上でエグジットした銘柄で儲けさせてもらった。
あれから約1年、ずいぶんと株価が落ちた。
そろそろ割安時期に入りそうなので、あらためて分析することにする。
株価:479円(2/20現在)
発行株数:6,862,000株
時価総額:32.8億円
浮動株比率:18.8%
浮動株数:129万株
「〇バーガー」を狙う人にとっては30億円というのは、一つ株価3倍を狙うにあたり、注目する時価総額ではないだろうか。
浮動株も130万株であれば、過熱化すると、あっというまに時価総額は2倍以上は期待できる。
メニコンやシードのチャート、売上、利益を見たときに、継続して伸びているのをふまえると、シンシアはコンタクト製品を取り扱う上場企業の中で、最も時価総額が低いため、これからの成長に期待が持てるとも私は考えている。
企業の成長には外部要因(市場拡大)も必要だが、携帯電話、モバイルゲーム、業務上のPC利用など、身近な生活からこうした機器が手放せない以上、人間の視力の問題は永久的にあり続けるだろうとの予測も容易に予想ができる。
そのため一度売り抜けているとはいえ、継続して同社株は定点観測している。
17年12月期と18年12月期を振り返る
株価も17年3Qまでは業績が良かったものの、第4Qは販管費増で営業利益が激減。通期で営業利益2.7億円を確保したものの、2017年12月20日の東証1部昇格に伴う費用もかさんだため第4Qの営業利益は19百万円しか確保できなかった。
これを嫌気され株価が落ち、その後18年1Qに至っては売上並びに粗利率が下がり、営業赤字に転落。現在の株価形成の遠因となっている。
同業他社との原価率&粗利率比較
同社の原価率(粗利率)をピックアップして掲載したが、同社は工場を持たないメーカーのため、工場を持つ大手コンタクトメーカーのメニコンやシードに比べると粗利率は低い。
しかし同社は工場を持たない戦略を取っており、多くの人や土地建物を必要としないため商品の売上、回転率が高まれば、高い営業利益を維持できる。また設備投資もそれほど多く必要としないため定番の商品が安定すれば「設備投資による大幅減益」ということも避けられるのは投資家にとってありがたい。
下記がメニコンとシード、シンシアの粗利率だ。
ファブレスであるがゆえに、原価率が他社と比べて高いのが一見して確認できる。
今期目標
会社からは原価と販管費は発表されていないが、昨年度の原価&粗利率から原価、粗利、販管費が予想できる。(斜線字)
決算補足資料には予定の販促費も書いてあったので、販促費を除く販管費は約10億円を予定しているということも確認できた。
数字だけ見ると目標としては微妙であるし、野望を感じない。。。
新商品「シンシアワンデーS」
今期、そして来期の売上の肝となる新商品「シンシアワンデーS」が2月22日から発売になる。
上場時の成長説明資料にも「シリコンハイドロゲルレンズ」を採用したクリアレンズを投入予定とあり、当時私はこうした新商品期待も加味して株を買っていたが、商品がリリースされるまで1年以上先だったこともあり手放した経緯もある。
それがようやく市場に投入される。
しかも、同社はインターネット販売とドラッグストア販売に強みを持っていたが、本商品から眼科・コンタクトレンズ量販店経由での販売も注力する補足資料にある。
正直、眼科・量販店という大きな市場で戦える製品がなかったゆえに、注力できなかったというのもあるかもしれないが、シンシア社が商流を変えて今期臨むという意気込みには少し期待が持てる。
他社製品との比較
あまりコンタクトについて詳しくないが、メニコンのpremio、ジョンソン&ジョンソンのワンデーアキュビュートゥルーアイがシリコンハイドロゲルレンズを採用していたので、簡易だが比較してみた。
酸素透過率
シンシア社の製品が圧倒的に酸素透過率が高い事が分かる。
弾性率
弾性率は数値が低い方が柔らかく良いとされているようだ。この点においてはメニコンに軍配が上がる。ワンデーアキュビューは弾性率が表示されていなかった。
摩耗係数
摩耗係数は低い方が摩擦が少ないとされ、良いとされている。
この点においてもシンシアの新商品の方が優れているようだ。
どうして工場を持たないシンシア社の製品の方が両社の主力製品よりも優れているものを投入できるのかが私もまだわかっていないが、この辺はIRに確認してみたいところだ。
また、実際のところは付け心地など、数値では確認できないものもあると思うので、自分の目でも確認したい。(普段はメガネ)
テクニカル面
私はテクニカルにおいては、スローストキャスティクスを結構利用する。
まずは日足
%Dは20を少し超えているが、slow%Dは20以下となっている。
次に週足。
こちらに至っては、ともに一桁台。
最後に月足。
こちらもスローストキャスティクスの数値は一桁台。
こちらは再掲載になるが、実は18年3、4Qの粗利率が継続して30%を超えており、粗利率の低いOEM売上よりも、粗利率の高い自社製品の売上が堅調に伸びていると思われる結果が数値として表れはじめている。
日足、週足、月足、いずれもテクニカル上は買いを示してもいる。
第1Qは新商品投下に伴う販促・広告費用が先行するため第1Qが赤字としても、シンシアワンデーSという新素材のクリアレンズが市場に投入される効果(粗利率の向上)に、まずは期待したいところだ。
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